(公財)がんの子どもを守る会
北海道支部
■代表者
代表者氏名 神戸智子
連絡先 札幌市中央区南4条西10丁目
北海道難病センター内
電話 011‐512‐3233
■団体の紹介
「小児がん」とは
「がん」は、本質的には大人の病気です。実際、15歳以下におこる「小児がん」は「がん」全体の1%にも当たらないぐらいまれなものです。そのほかにも「小児がん」はおとなの「がん」とはちがういろいろな特徴があります。
まず病理学的には「癌」よりも「肉腫」が多いこと。発症頻度の高い順にみてみても、白血病・神経芽細胞腫・脳腫瘍・悪性リンパ腫・網膜芽細胞腫・ウィルムス腫瘍、すべて「肉腫」に属します。上皮から発生する「がん」がおとなの悪性腫瘍の8割以上を占めるのに、子どもでは1割にもみたないのです。上皮由来のおとなの「がん」が比較的表面の見えやすいところからおこるのにくらべて「小児がん」は、大方が深いところからはじまってきます。それだけ早期発見がむずかしいとも言えます。
おとなにくらべて子供の「がん」の発生の度合いが少ないとはいいながら、「小児がん」は子供たちにとって大きな脅威です。3歳以上の子どもの死亡原因を見ると、「がん」が事故に次いで常に第2位の座を占めています。しかし幸いなことに、「小児がん」にはもうひとつの大きな特徴があります。それは、科学療法にきわめて高い感受性を持っているということです。
過去20年の間に「小児がん」の治療は、めざましい進歩をみせました。外科的治療、放射線治療、それに化学療法を加えた集学的治療によって、「小児がん」と診断された子どもたちの7割は病気にうちかって生存できるようになりました。しかしそれだからこそ、「小児がん」の子どもたちは、「小児がん」の専門医によって治療されなければならないとも言えます。(「子どものがん」より)
また、小児がんの子どもがより専門的な医療を受けられるようにするのと同時に、病気であっても等しく教育や保育を受けられるようにすること、病気に伴う不安や悩みに答えられるような体制をつくること、小児がんに対する一般社会の人たちの偏見をなくすように「本当のこと」を知らせていくことなどが必要だと考えられます。
北海道支部の活動
がんの子どもを守る会北海道支部は、関西・九州についで、全国で3番目の支部として1972年9月に設立されました。設立当初から梅原代表幹事を中心として、10名ほどの幹事が会の運営をしています。
不治の病といわれていた「小児がん」も、今は治癒する病気へとなりつつあります。しかし、小児がんと告げられた患者と家族が抱える問題や悩みは多く、それらを軽減したり和らげたりできるように、東京の本部を中心に全国で18支部が活動しています。
主な活動として、病気についての講演会や相談会の開催、機関誌「のぞみ」(本部発行)・「のぞみ北海道」(支部発行)やパンフレットを通しての広報活動、小児がんでお子さんをなくされた親御さんへの支援としての「親の集い」の開催、小児がん経験者の会への支援、ソーシャルワーカーによる電話相談などを行っています。