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(NPO)表皮水疱症友の会

DebRA Japan

■代表者

代表者氏名    宮本 恵子
連絡先    札幌市北区北38条西5丁目1‐40‐803 宮本満方
電話 011‐726‐5170

■団体の紹介

表皮水疱症とは?
全身のあらゆる皮膚・粘膜がもろくはがれてしまう、としたら一体どうなると思いますか? 誰もが想像できないことが生まれたときから向き合うのが表皮水疱症患者とその家族です。ちょっとした接触や摩擦で、全身の皮膚や粘膜に水疱(水ぶくれ)とびらん(ただれ)が繰り返しできるという難病・表皮水疱症は、昭和62年に特定疾患に認定されており、国内の患者数はおよそ数千人といわれる遺伝性の稀少難治性慢性皮膚疾患です。

ふつう、皮膚の表皮と真皮には強力な接着装置があって、さまざまな外敵(ウィルスや細菌、外圧など)から身を守ると同時に、体内組織や内蔵器官、栄養分や水分保持など頑強な防護シェルターなのですが、表皮水疱症はその接着装置(蛋白遺伝子)が欠損しているため、ほんのわずかな刺激で皮膚がむけて水疱が生じます。その症状は、火傷の2度?3度と同じで、出血や浸出液が体中から漏れて貧血や脱水症状をきたし、繰り返す皮膚の再生により、足や手の指が癒着する「グーの手」と言われる棍棒状態はこの病気の一番の特徴となっています。さらに、爪や歯、髪の毛の欠損、瞼や耳の癒着、食道狭窄による栄養摂取障害、重症になると感染症や内蔵疾患、皮膚ガン発症率も高く、皮膚のダメージは、生命の危険といつも隣り合わせ。ただ、近年は治療研究も進み、欠損している蛋白補充療法や細胞投与療法、培養表皮、骨髄移植の成功例など希望の光も見えてきています。

友の会の発足とDebRA(デブラ)加盟
北海道大学病院に通う患者2人が2007年5月、全国初の単独の患者会を作ったのは、表皮水疱症専門医である清水宏教授の助言と、DebRAニュージーランドの大学生ハンフリー君の存在がきっかけでした。彼が交換留学生として来日した2008年3月29日、第1回目の交流会を札幌で開催。全国から患者と家族が集まり、世界と日本との医療支援の格差もハンフリーから知らされ、DebRA Japanは必然の形で産声をあげました。

表皮水疱症は、英語名をEpidermolysis Bullosa(略名EB)といい、欧米では「butterfly children?蝶の羽根のように皮膚が脆く壊れやすい子供達」と呼ばれ、ぎゅっと抱けない子供達と家族のための支援を70年代からスタートさせたのが、世界的民間支援団体DebRA(デブラ)で、現在40カ国が参加しています。どの国も何年にもわたるロビー活動を通して、表皮水疱症患者に必要な医療材料と看護ケアサポート制度を勝ち取ってきました。

一方、日本では、表皮水疱症患者と家族の医療的かつ精神的受け皿はほとんどありませんでした。DebRAとの出会いによって、友の会は「自分と同じ病気の人が他にもいるのだろうか」、「患者会が出来て同じ悩みを初めてわかってもらえて嬉しい」と語り合うピアサポートから、困難な病気といかに向き合い、楽しい人生を送ることができるか、という新たな活動目標ができました。

医療ケア支援を求める活動と、社会的認知活動
表皮水疱症の患者の一番の辛さは、何より日々繰り返す全身の痛みです。毎日何時間もかかって全身のガーゼ交換をする際の、皮膚が剥がされる痛みは『この世に存在する痛みの中でも最も残酷』と専門医から言われるほどで、その苦痛から一生逃れることはできません。同時に、皮膚代わりとなる膨大なガーゼや包帯等のすべてが自費購入という経済的負担は介護する家族にとって切実な悩みでした。

2009年6月、医療援助を求める署名活動は、3回に及ぶ厚生労働省への陳情と署名総数47万8,075筆を提出し、ついに2010年4月の診療報酬改正で「在宅難治性皮膚疾患処置指導管理料」が新設され、在宅用ガーゼや包帯等衛生材料は500点分、他に、痛みを軽減できるドレッシング材は必要量だけ保険適用で支給されるという画期的な成果を得ることができました。

さらに、2011年には水疱をつぶす使い捨て注射針の保険支給、2012年診療報酬の見直しでは、処置指導管理料が1,000点に引き上げられるなど、私たちの要望は着実に改善されてきています。

また、患者数が数千人と少なく、認知度もない表皮水疱症にとって、社会的な認知を広めることも重要です。交流会やセミナー、会報の発行、HP、マスコミ訴求、さらに国内外の医師や看護師、福祉行政機関等との連携を広めるため医療講演会や関連学会、難病フォーラム、国際会議等、積極的に参加しています。

誰にもわかってもらえないという孤独な痛みや辛さ、不安な毎日を送る患者と家族の希望として友の会はその使命を果たし、そして今年は、在宅ケア環境とQOLの向上を目指し、「EB看護ケアネットワークづくり」の第一歩となる医療従事者とのセミナーを主要都市で行うほか、7月21、22日にはEBアジア交流大会の開催など、新たな活動の輪を広げております。

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